UXデザインが大事なのはわかるけどエンジニアの私ができることってなんでしょう?
- 作成
- 2020-02-13
- 更新
- 2020-02-14
概要
このセッションでは、開発者の立場からUXデザインをどう捉えたら良いのかについてお話しします。(私は大学の研究者ですのでどうしても)UXデザインの基礎的・理論的な話を(しないと気が済みませんが、それを)ベースとしながら、具体的に開発者ができることについて一緒に考えたいと思います。今回のテーマは「ともにつくる」とのことです。このセッションを通して、開発者にとってその先にあるユーザーの体験を意識してほしいという想いでお話したいと思います。
なお、開発者と言っても様々な立場があるでしょう。ここでは、主に大手企業のソフトウェア開発系の現場を事例としつつお話しすることになると思いますが、同じ環境にない方でも役立つ視点が得られるようお話ししたいと思います。どちらかというと、明日の実装に役立つ何かではないです。むしろ、ユーザー体験の考え方、UXデザインの発想を正しく知ることになればと思います。
https://event.shoeisha.jp/devsumi/20200213/session/2367/
スピーカー
安藤 昌也[千葉工業大学]
スライド
https://www.slideshare.net/masaya0730/ux-227867598
Togetter
デブサミ2020【13-E-1】UXデザインが大事なのはわかるけどエンジニアの私ができることってなんでしょう? #devsumiE - Togetter
内容
体験こそ商品
これまでの「体験」を提示してきた商品
- フィルムカメラ
- iPod
- スターバックス体験
- アルバイトの人間に体験を理解させるドキュメントがあったりした
- 何が共通しているのかというと、総合的な体験を通して顧客が得られる価値に注目はされていた
消費者は体験を買っているバルミューダの炊飯器の事例
左側がバルミューダの炊飯器「BALMUDA The Gohan」のサイト、右側が象印の炊飯器「炎舞炊き」のサイト。
- バルミューダではモノのスペックよりも「おいしそうでしょ?」みたいなことをを訴求してる
- 反対に象印ではスペックについての訴求が強いため、なかなかお米の写真が出てこない
- 体験において「できる」ことも大事だが、UXは「ユーザーはどう嬉しいいのか」 ってことにフォーカスするしている
UXとは
ユーザーがある状況の中で使っていただく製品との関わりの中でユーザー自体に生じるもの
- ユーザビリティはモノのプロパティ
- UXは人の主観
UXの体験モデル(UXホワイトペーパーより)
- 予期的UX
- 瞬間的UX:スマホの操作感
- エピソード的UX:何かをやるという目的があって成功したり失敗したこと
- 累積的UX:多種多様な期間を回想する
※お化け屋敷
- お化け屋敷は入り口と出口が同じところに存在しているのは、出口から出てくる人の恐れおののいた顔を見て予期的UXを掴んでいる
サプライズパーティはUXデザイン?
- 体験そのもののはユーザーの個人的なものである
タクシーのスマホアプリ事例
- UXを考慮したアプリケーションだったが、全国にスケールした
- JapanTaxiのサイトは4枚の写真
- 共通の写真は「浜」
- これで得られる体験とは、「何もないところ」
- こんなところでも呼べるよと暗に言ってる
- 他のサービスでは、サービスのメリットを訴求している
UXの捉え方でこれだけサービスの見せ方が変わっている。
設計方法として漠然とUXと考えるのではなくこの3つの見方で考えるとすっきりする
ユーザー体験の中心は「体験価値」
- ユーザーがだれかにモノをススメようとするときに、「どんなことを伝えようとするのか」をあらかじめ想定してから作るのがUXデザイン
- エンジニアはそれを仮説検証していくもしていくが、特定の職種の人間だけが触るものじゃない
- デザイナーやPMが触れている案件はどのレイヤーのUXなのかといったアドバイスはできる
感想
- あんまり掴み所がないUXがちゃんと分類可能だということがわかった
- 課題に対して打ち手策を分類する際、包含関係をつくって整理するにはとてもいいフレームワークだと思った
- 2020-02-14 スライドのURLを追加